家庭でのパン焼き人の憧れの的、発酵器。
発酵を極めればおいしいパンが焼けるに違いない。
(実際はこねたり成形の要素もあるんですが)
ほ、ほしい……
喉から手が出るくらいほしい……
とは思えど、ぼちぼちペースで焼くわたしにはもったいない代物。
こんなにうまいパンがいつでも食べられるの?!よぉぉしっ、発酵器買ってやろうじゃないの!
夫はこういうキャラではありません。わたしの妄想です(笑)
なーんて夫に言ってもらえるその日まで、自作発酵器でがんばります。
いつかはちゃんとしたやつを手に入れたいなぁ
夫をうならせるパンを焼かねば。。。
うーん、うーん。。。
もらってくるだけ
簡単に作れる発酵器
よく本で見かける定番の温度管理方法
おいしいパンを作るのに温度管理はとても大切。
そうはいっても発酵中のあいだ一定の温度を保つのは難しい。
- ビニール袋をかぶせてコップを入れる
- オーブンレンジの発酵機能を使う
- お風呂のふたの上に置いておく
- こたつに入れておく
- 電気毛布でくるむ
このあたりが定番でしょうか。
たまにパン作りをするのなら、定番の方法でもよいですね。
定番の方法を試してみた感じはこんなふう。
- ビニールだけのはすぐに冷める
- オーブンレンジ発酵は予熱している間に生地が冷めるのと、ちょうどいいタイミングでオーブンに入れられない
- 保温できるほどお風呂のふたが温かくないのと、うちのお風呂場は近所の畑から砂ぼこりが舞い込むのでキビシイ。
- こたつ、電気毛布は持っておらず。
面白そうなのは車内発酵。駐車場がそばにある家ならやってみたい
使いやすいよう発酵器を自作する
「パンの発酵だけじゃなくて、料理にも使える保温器のようなものがあるといいな」 と思っていたので、身近なもので作ってみることにしました。
うちの発酵器は
- スーパーからもらってきたリンゴの発泡スチロール(幅40.5cm × 奥行き47.5cm × 高さ24cm)に、
- プラスチックのふた付き水切りカゴ(幅34.2cm × 奥行き39cm × 高さ31cm)
をはめ込んだもの。
水切りカゴのなかに、お湯を入れた500mlビンを置いて保温しています。
【天板が大きすぎてビンが入らない場合】浅めのボウルに50℃くらいのお湯を入れ、その上に天板をのせてます。お湯の温度は様子をみながら調節します。
使っているプラスチックの水切りかごです。(2020年追記)
猫のいたずら防止も兼ねているので、常温発酵であっても水切りかごのなかで発酵させています。
簡単すぎるけど自作は気軽にできるのがいいんだよ
自作というより組み合わせだよな
もっと簡単な自作発酵器
ちなみに、発泡スチロールだけでも十分発酵器として使えるんです。
しばらくは、発泡スチロールに直接、天板とお湯の入ったビンを入れて発酵器として使っていました。
そのままでも使えたのに水切りカゴを入れて使うことにしたのは、発泡スチロール内についた水分が完全に乾くまで時間がかかったから。
毎日使うならもうひとついるのか
乾かす環境によるのだと。
エアコンがガンガンきいた室内だとすぐ乾くけれど、梅雨の時期なんかはちょっと気になるよね。
発泡スチロールの内側に、防水シートを貼りつけて使うのもありかもしれません。
水切りかごだけで発酵させることもあるよ
水切りかごだけでだと冷めるのが早いため、天板の下にお湯を張った鍋やボウルを置きます。お湯の温度を高くしすぎないようにするのが、過発酵を防ぐポイントです。
自作発酵器の
保温力は意外とある
お手軽なわりに保温力はなかなかのもの。
日々の気温が30℃を超える夏場でも、保冷材をいれておけば20℃以下の保冷ができます。
これは助かりますよ!
夏場は常温で発酵させるとあっという間に過発酵になったりしますもんね。
室温にもよりますが、30℃を保つのに1時間くらいならそのまま放置、2~3時間保ちたいなら途中で1度お湯を入れ替えれるくらい。
こまめに温度計をチェックしなくていいのは楽ちん
天板が2枚になるときは、発泡スチロールと水切りカゴを分けてそれぞれを発酵器として使います。
一方を30℃(35℃)に、もう一方を25度(夏場は保冷剤)もしくは常温で保温すれば、時間をずらしつつも同時に発酵させることができるんです。
水切りカゴのふたに高さがあるので、すこし窮屈ですが天板のサイズ次第では2枚に重ねても入れられます。
自作発酵器で
発酵中の様子
- 湿度用の高めのお湯を入れた小ビン
- 保温用のぬるめのお湯を入れてふたをした中ビン
- 温度計
- 生地の入ったボウル
べたつきの激しい生地でなければボウルにラップはかけず、さらしを軽くかぶせて湿度調節を。
乾燥気味の生地も多少は回復します。
二次発酵の天板を入れるときも同じようにさらしをかけて。
ほどよい湿度の中で発酵させたパンはいい色に焼けるんですよ。
水切りカゴと発泡スチロールのふたをして、上からカバー(記事トップ画像の青い布)をかけて発酵を待ちます。
自作発酵器の
使い道
- 水切りカゴのふたをベンチタイムの生地にかぶせる
- 発酵器の上にカバーをかけてサイドテーブルとして
- ヨーグルトづくりに
- 米麹の甘酒づくりに
- 煮物などのお料理に
パンの発酵に使う以外に保温機能を利用して様々な用途に使っています。
1.ベンチタイムの生地カバーとして使う
ベンチタイムのときにパン生地の乾燥を防ぐため、水切りカゴのふたを生地にかぶせています。
湿度が高く生地がべたつくときは、濡れふきんなしでふたをかぶせておくと、パン生地がふきんにくっついて困ることがなくなりますよ。
2.サイドテーブルとして使う
発酵器として使わないときは、カバーをかけてソファの横にスタンバイ。
読んでいる本やお茶セットを置いたり、間接照明を置くことも。サイドテーブル代わりになってます。
カバーを外してサッと使え、使い終わればまたカバーをかけるだけ。
片付ける手間なし。
3.ヨーグルト作りに使う
パンを焼かない日はヨーグルトを発酵させるのに使います。
ヨーグルト菌を混ぜ込んだ牛乳を保存容器に入れ、保存容器ごと大きめの鍋で湯煎します。牛乳が温まってきて40℃を超えたらすぐに火を止め、保存容器のふたをして鍋ごと発酵器に放り込みます。待つこと6時間で自家製ヨーグルトのできあがり。
途中で温度が下がりすぎるようであれば、鍋ごとコンロにかけて40℃程度に温め直します。
4.甘酒作りに使う
米麹でつくる甘酒の発酵にも最適。
おかゆに米麹を混ぜて鍋ごと発酵器へ。2~3時間おきに全体を混ぜながら60℃まで温め直すこと2回。とろとろに甘くなったらできあがり。発酵が終わったらすぐに冷蔵へ入れるのがおいしく作るコツ。
冷蔵庫へ入れる前にハンドミキサーをかけておくと、使う時プチプチが気にならずすぐに使えます。
5.煮物などの保温調理に使う
もちろん保温調理器代わりにも使えます。
ストウブや土鍋などの保温力の高い鍋と組み合わせれば、無敵!
うんま~い煮物(おでんとか)が放っておいてもできあがってます。味のしみにくいこんにゃくや、糸こんにもしっかり味がはいるんですよ~。
(2019年追記)使い勝手がよすぎて専用の発酵器を買わないまま10年過ぎちゃった
もっと楽しく!
キッチンエイドでパン作り
ホームベーカリーと入れ替わり、台所へやってきたキッチンエイド。
はじめはこね方がよくわからなかったけど、慣れたら簡単。
ギュルン、ギュルン、すごい音をたてながら力強く生地をこねてくれます。本体が揺れまくるんで本体を置く場所に注意が必要ですね。
ボウルがなくて手持ち無沙汰な姿は遠くからみると……ちょっと間抜け?
パンだけじゃなくて餃子やハンバーグのタネもこれで大量に混ぜてるよ